タイムアウト・白砂山・・・(2)
ストックは長さ調節の一段目の付け根から折れました・・。
経年劣化に想定外の荷重が掛かったのか、折れた部分はまるで刃物で切ったような感じの切り口になっていました。取り敢えずザックに装着し進みます。
もっとも南牧村の岩山では全くストックを使わずに登ったので別に不便は感じませんが、何となく手持無沙汰の感じです。道は次第に傾斜を増し、更に足元も不安定となり苦戦を強いられます。まるで昨夏大変な思いをした蓼科山のようです
樹林の尾根道は時々視界が開け、木々の間から野反湖や草津白根山の山容が見えました。更に高度を増すと、右手の堂岩沢の先に八間山が見えて来ました。見える山の感じから1900メートル付近の標高まで登って来たようです。
好天は高温も招いたようで、地表では猛暑日の予報だったので山上でも25,6度は有るようです。大量の発汗と共に喉が猛烈に乾き、飲み水が予想を上回って消費されて行きます。早くも500mlの水が1本空になりました。
元来あまり水分を欲しない体質で、通常の山行では500mlの水が2本あると十分で、残りを帰りの車中で飲んで終わる感じです。所が今回は想定外の喉の渇きで、食事や帰路の事を考えるとややオーバーペースの飲み方です・・。
峠から2時間弱。尾根の途中に在る「水場」に着きました。標識が示す左手の沢に下ると給水が出来るようですが、一体どれほど下れば良いのか不明で、また登り返す気力も起きません。手持ちの水を一口に留め、立ち上がりました。
突然右足の大腿部に違和感が走りました。痙攣が起こる前兆です。指で揉みほぐしながらも力を入れると痙攣が起こりそうになり、急いで所持している特効薬を飲みました。これによって更に多くの水が消費されてしまいました。
痙攣は起こらずに済んだものの、登りの段差で右足を踏ん張ると痙攣が起きそうで、登りの辛さが倍加します。食欲も全く無く、ゼリー飲料を一本、やっとの思いで飲み込みました。折れた心で何とか堂岩山の山頂に立ちました。
下り始めると一気に視界が開けました。小さな起伏がいくつも連なる緑の国境稜線が続き、遥か先のピークが「猟師の頭」で、その先に聳えるのが白砂山の前衛峰。本体はその陰で見えませんが、何度も画像で見た「天空の散歩道」が連なります。
一気に心が晴れやかになり駆け降りるように鞍部まで下りましたが、道が登りになると急速にペースダウンし「カメ」に変わってしまいます。カメのペースで必死の登り・下りを繰り返し、40分近く掛けてようやく「猟師の頭」に辿り着きました・・。
腰を降ろし水を飲みましたが食欲は全くなく、食べ物を口に入れる気にはなりません。眼下の鞍部から目の前の前衛峰に続く白い道を眺めながら、頭の中で計算を始めました。水平距離では1キロ足らず。標準タイムでは片道50分・・。
現在の体力では片道1時間以上は掛かり、気力で登り切っても帰って来られるか・・更にここからの帰路を考えると、到底日没前には降り切れない・・思案を巡らす中でようやく折れた心が口を開きました。 『ここで撤退する!』・・。
堂岩山までの登りでは何度も振り返り景色を心に刻みました。山頂からは正にカメの歩みで、喉の渇きを駐車場に有った自販機のコーラを一気飲みする空想で凌ぎました。陽が落ちて薄暗くなった駐車場には、愛車だけがポツンと残されていました・・・。 konakry
< 白砂山への道 >
経年劣化に想定外の荷重が掛かったのか、折れた部分はまるで刃物で切ったような感じの切り口になっていました。取り敢えずザックに装着し進みます。
もっとも南牧村の岩山では全くストックを使わずに登ったので別に不便は感じませんが、何となく手持無沙汰の感じです。道は次第に傾斜を増し、更に足元も不安定となり苦戦を強いられます。まるで昨夏大変な思いをした蓼科山のようです
樹林の尾根道は時々視界が開け、木々の間から野反湖や草津白根山の山容が見えました。更に高度を増すと、右手の堂岩沢の先に八間山が見えて来ました。見える山の感じから1900メートル付近の標高まで登って来たようです。
好天は高温も招いたようで、地表では猛暑日の予報だったので山上でも25,6度は有るようです。大量の発汗と共に喉が猛烈に乾き、飲み水が予想を上回って消費されて行きます。早くも500mlの水が1本空になりました。
元来あまり水分を欲しない体質で、通常の山行では500mlの水が2本あると十分で、残りを帰りの車中で飲んで終わる感じです。所が今回は想定外の喉の渇きで、食事や帰路の事を考えるとややオーバーペースの飲み方です・・。
峠から2時間弱。尾根の途中に在る「水場」に着きました。標識が示す左手の沢に下ると給水が出来るようですが、一体どれほど下れば良いのか不明で、また登り返す気力も起きません。手持ちの水を一口に留め、立ち上がりました。
突然右足の大腿部に違和感が走りました。痙攣が起こる前兆です。指で揉みほぐしながらも力を入れると痙攣が起こりそうになり、急いで所持している特効薬を飲みました。これによって更に多くの水が消費されてしまいました。
痙攣は起こらずに済んだものの、登りの段差で右足を踏ん張ると痙攣が起きそうで、登りの辛さが倍加します。食欲も全く無く、ゼリー飲料を一本、やっとの思いで飲み込みました。折れた心で何とか堂岩山の山頂に立ちました。
下り始めると一気に視界が開けました。小さな起伏がいくつも連なる緑の国境稜線が続き、遥か先のピークが「猟師の頭」で、その先に聳えるのが白砂山の前衛峰。本体はその陰で見えませんが、何度も画像で見た「天空の散歩道」が連なります。
一気に心が晴れやかになり駆け降りるように鞍部まで下りましたが、道が登りになると急速にペースダウンし「カメ」に変わってしまいます。カメのペースで必死の登り・下りを繰り返し、40分近く掛けてようやく「猟師の頭」に辿り着きました・・。
腰を降ろし水を飲みましたが食欲は全くなく、食べ物を口に入れる気にはなりません。眼下の鞍部から目の前の前衛峰に続く白い道を眺めながら、頭の中で計算を始めました。水平距離では1キロ足らず。標準タイムでは片道50分・・。
現在の体力では片道1時間以上は掛かり、気力で登り切っても帰って来られるか・・更にここからの帰路を考えると、到底日没前には降り切れない・・思案を巡らす中でようやく折れた心が口を開きました。 『ここで撤退する!』・・。
堂岩山までの登りでは何度も振り返り景色を心に刻みました。山頂からは正にカメの歩みで、喉の渇きを駐車場に有った自販機のコーラを一気飲みする空想で凌ぎました。陽が落ちて薄暗くなった駐車場には、愛車だけがポツンと残されていました・・・。 konakry
< 白砂山への道 >
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