5時間のリハーサル・・・

音楽祭のステージに立つことになりました。
高校同窓のA君から電話が掛かってきて、『「H」で歌の会をやるけど、皆で出ないか・・?』と言われOKの返事をしました。「H」は高校同窓の飲み会の二次会で良く行く店です。
その練習をすると云う事で、言われた夕方4時に「H」に行って見たのは10日ほど前です。
集まったのはA君始めK君、S君と共に同窓で「H」の常連です。
最初は歌の会と云うので、店の中でやるのかと思っていましたが、前回のパンフレットを見せられてビックリしました。市の文化センターのホールを借り切っての歴とした音楽祭なのです。
「H」のママのWさんは音大出のピアニストで演奏活動もしており、アーチストの友人も多く、そういった関係からこの企画を始めたようでした。歌を歌うのは店の常連が中心ですが、ゲストにプロのミュージシャンもいて、全体のレベルを保っているようで、参加をためらってしまいました。今回はバックバンドは無くてママのピアノの伴奏で歌うとの事ですが、会場はB文化ホールとの事で、小ホールと言えども500席近い座席が有ります。良く考えたら、こんなチャンスはもうこれからは絶対無いと思い、思い切って参加する事にしました。

店には我々4人の他に何人かの人がいて、小さな子供までがいました。A君の長男夫婦とその子供で、更に見た事があるような年配の人がいます。私が10数年前まで住んでいたマンションの一軒隣のAさんで、何とA君の実兄でした。Aさんとも10数年振りの対面で、世の中は狭いとお互いに笑いながら握手をしました。父親が歌が好きだったと云うA家のDNAで、A君・お兄さん・長男と3名もの出演です。
各自が何を歌うかを決め、早速ピアノの伴奏で練習開始となりました。Aさんは演歌、A君はバラード、長男はポップス。S君はフォーク、K君はスタンダードと、うまい具合に種類がバラけました。私も迷いましたが、以前この店で女性のシンガーソングライターがライブをやった時に懐かしいブルースを歌ったのを思い出し、それを歌う事にしました。

ピアノに合わせて歌うのは意外と難しく、歌の入り方や音程取り、リズムにどう乗るか等々、ピアノの先生のママからいろいろ指導がはいります。普段酔っ払ってカラオケを歌っている時とは大分勝手が違い、また遠慮がちに歌うので、本来は出るキーの音が歌えません。歌上手のA君はさすがに自信満々で歌っていますが、ビックリしたのは兄のAさんの上手い事でした。演歌と云う違ったジャンルですが、気負わず淡々と歌いながら、しっかりとツボを押さえ、十分な年季を感じさせました。私の歌は楽譜が無いため、取り敢えずカラオケで歌いました。
好きな曲ですが実は歌うのは初めてで、ユーチューブで見たMやEの歌を思い出しながら歌ってみましたが、結構難しく、汗をかきました。こうして各自様々な宿題を残し、1週間後に再度練習をする事になりました。

ちょうど1週間後の同じ時間、全員がまた「H」に集まりました。
座って5分もしない内にS君が『お願いします・・。』と立ち上がり、マイクを握りました。かなり積極的です。一人で2曲歌うのですが、難しいバラード調の曲から始めました。ピアノのイントロの後、前回は何度やっても出なかった歌い出しの音が、力まずスッと出て来ます。皆から『いいぞ!』の声が掛かります。K君はスタンダードの名曲ですが、イントロをタップリ聞かせた後、スイングの4ビートになると、思わずドラムを叩きたくなるような見事なノリです。A君も、お兄さんも、長男も、皆さん一週間の間に相当練習したようでした。私の方は殆ど練習出来なかったのですが、歌詞を良く見たので、前回よりは何とか歌になって来ました。特にカラオケでは間奏が1分近く有るため、場つなぎに歌にまつわるエピソードを語りの感じで入れたら、意外と好評で、本番の時にもやる事にしました。『一週間でこれだけ伸びたら、後2週間有るから相当良くなるわね・・。』とママからお褒めの言葉を戴き、皆嬉しそうです。

結局この日も5時間近くリハーサルをやってしまいました。
人間、追い込まれると想像を超える力を発揮する能力が備わっている・・と言われますが、果たして本番のステージでは一体どうなるのやら・・・。       konakry

画像
                    <冬の午後>

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