物語山・・・(3)
昼食は完食です・・。
今年から携行するペットボトルを3本にしたので、十分に水分補給が出来て疲労はしても脱水は免れています。食事が摂れれば疲労は回復します。
30分程の休憩で山頂を後にしてコルに降りました。急斜面の下りは登りと同じ位の時間が掛かります。コルはノンストップで西峰に登ります。ピークの直前は右側が切れ落ちた細い道ですが、登りなので殆ど気になりません。
藪の様なツツジをかき分けて登ると小さな台地に出ました。西峰の山頂です。中央に山頂標柱があり、こちらにも「物語山 山頂」と書かれていました。但し標高が967メートルと有り、本峰よりも50メートル程低いようです。
少し移動すると北側が180度近く開けた場所に出ました。真正面に山頂部が雲に覆われた浅間山が見えています。左手に荒船山の右半分から碓氷峠にかけての山々が連なり、浅間山の右手には妙義山から大桁山までが一望出来ます。
写真と動画の撮影にたっぷりと時間を掛けます。このビューポイントが無ければ物語山の価値はかなり低下してしまいそうです。ここまでの苦労が報われた感じで、何時までもデジカメとスマホで撮影を続けました・・。
時刻は14時を回っており、秋分を過ぎた山の日暮れは早く、下山のタイムリミットです。コルまでは数分で降りましたが、そこから先を下り始めて登行時の心配が的中した事を悟りました。傾斜は兎も角、足元が定まらないのです。
他の山だったら駆け降りて行くような九十九折の道ですが、敷き詰められた小石と薄い岩の欠片が定着していないため、上から押さえるように歩かないとズルズル滑ります。登りの時はまだ良かったものの、下りでは大苦戦です。
斜面が急な場所にはロープが張られていますが、普段は使わないロープが今回は非常に有効で、正に「お助けロープ」です。暫く進むと大きな木が二本、折れて登山道を塞いでいます。登りで道が無くなったように見えた場所でした。
台風のせいなのか折れた部分は真新しく、枝と葉で道を覆っているため、下から見ると道が消えたように見えた訳です。迂回して下の道に出ました。結局登山口に降りるまで、30分の目論見が1時間近く掛かってしまいました。
林道に入る前に給水と小休止です。辺りはすっかり日影が濃くなり、日没までにはまだ大分時間が有りますが、秋口の山の日の短かさを思い知らされます。それにしても下りでこれほど苦戦をしたのは久し振りです・・。
ほぼ真北に向かって下る林道は陽が西側の山の裏で、頭上が覆われている樹林の部分ではかなりの暗さです。時々前方の樹林の隙間から赤く光って見えるのは、まだ陽を浴びている遠くの山並みで、林道はすっかり夕暮れの景色です。
悪路ながらも傾斜が緩いのでかなりスピードを上げ歩行を続けます。確かこの辺りが・・と思いながら、道の色の変わった部分に足を乗せた途端、急に足を前方に持って行かれ、アッと思う間もなくスリップ・ダウンです・・!
『苔の付いた舗装部分は滑りそう・・』と覚えていたのに、最後の最後で『物語山の呪い』を受けてしまいました。少し明るくなった前方に橋が見えて来ました。「物語山」の物語もそろそろ終わりのようです・・・。
konakry
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